映画『⼤きな⽟ねぎの下で』神尾楓珠&桜田ひより Wインタビュー

特集インタビュー
2025年02月06日 00時03分 更新

爆風スランプ不朽の名曲「大きな玉ねぎの下で」にインスパイアされた映画『大きな玉ねぎの下で』が、神尾楓珠・桜田ひよりを主演に迎え、2月7日(金)より公開される。

今年でデビュー40周年を迎えた人気ロックバンド・爆風スランプが1985年にリリースした「大きな玉ねぎの下で」。楽曲、映画のタイトルにもある「大きな玉ねぎ」とは、日本武道館の屋根の上に光る擬宝珠を指している。ペンフレンドの文通相手と初めて武道館で待ち合わせる淡く切ない恋模様が心地よいバラードソングとなり、数多くの人の心を震わせてきた。のちに「大きな玉ねぎの下で〜はるかなる想い」とリメイクされ、15 枚目のシングルとしても発売。発売当時から瞬く間に話題となり、2000年代に入っても多くのアーティストがカバーし、今もなお歌い継がれている。そんな名曲「大きな玉ねぎの下で」にインスパイアされた本作が、大きなスクリーンであなたを待っている!

夜はバー、昼はカフェになる「Double」でそれぞれ働いている丈流(神尾楓珠)と美優(桜⽥ひより)。
同じ場所にいるのに会ったことがない2人を繋ぐのは、連絡用のバイトノート。
顔も知らないまま、2人は大きな玉ねぎの下で会う約束をするが―。
一方30年前、同様に顔を知らない文通相手との恋があった。
時を超えた2つの恋が交錯し、やがて1つの奇跡が―。

今回本作で丈流を演じた【神尾楓珠】と美優を演じた【桜⽥ひより】を直撃!丈流と美優それぞれの魅力や、初めて「大きな玉ねぎの下で」を聴いた時の印象、刺さった歌詞のフレーズ、お互い共演して「素敵だった」と思う部分のほか、交換ノートや手紙にまつわるエピソード、もしやり取りしている人に「実際に会いましょう」と言われたら?などについてもたっぷりと語ってくれたよ♪
Q.神尾さんが演じた丈流と、桜田さんが演じた美優、それぞれの魅力を教えてください。

神尾楓珠(以下、神尾):就活生の等身大の感情や、将来に希望が持てないという悩みをストレートに表現している役だと思ったので、それをしっかりと画面で出せるようにしたいなという気持ちでした。

桜田ひより(以下、桜田):美優ちゃんは本当にまっすぐで、自分のやりたいことや夢に向かって突き進んでいく強い女の子です。なのでやはりそういう部分を皆さんに感じていただいて、それによって勇気をもらったり、前向きな気持ちになってくれたら嬉しいなと思いながら演じました。

Q.今回演じた役とご自身とで似ている部分はありましたか?

神尾:丈流って結構ひねくれているんですよ。僕も丈流と同じくらいの年齢の時、ちょっとひねくれていたので、そこは似ているなと思いました。

桜田:やりたいことに向かってまっすぐ進んでいくのは、自分と共通する部分です。小さい時からこのお仕事をやっているので、自分のやりたいことに向かって少しずつ近づいてきているのは美優ちゃんと同じかなと思います。Q.小説やマンガが原作ではなく、楽曲がもとになっている作品です。初めて「大きな玉ねぎの下で」を聴いた時、どんな印象を持ちましたか?

神尾:「ペンフレンド」など馴染みのないフレーズは出てきますが、当時の時代背景というか、情景が浮かびやすい歌詞になっています。聴いた時にすんなりと心に入ってくる曲だと思いました。

桜田:やはり有名な楽曲なのでサビの部分などは聴いたことがあったのですが、今回作品が決まって改めてきちんと聴いてみて、物語性もありますし、どこか切ない部分もあって。馴染みのない言葉ももちろん入っているのですが、やはり要所要所で現代の子たちにも刺さるような歌詞があるので、そこの部分で共感していただけるのではと思いました。

Q.「この言葉、特に刺さった」という歌詞のフレーズはありますか?

神尾:「若すぎるから 遠すぎるから 会えないから 会いたくなるのは必然」の部分です。その人が心の底で思っていることがちゃんと言葉として現れているな、すごく強い歌詞だなと思います。

桜田:「ペンフレンドの二人の恋は 言葉だけが たのみの綱だね」という歌詞があるのですが、「言葉だけがたのみの綱」って意外と今の世代の子にも通ずるんじゃないかと思って。言わなきゃ伝わらない感情だったり、物だったり、出来事だったりはあると思うので、本当に言葉というのは大事だと思います。それこそ今回出てきた「ノートに文字を書く」ということ、文字で自分の思っていることを相手に伝えるのは、すごく大切なことだなと改めて感じました。Q.作中では丈流と美優がバイトノートを介して距離を縮めていきますが、ご自身の交換ノートや手紙にまつわるエピソードがあれば教えてください。

神尾:交換日記はしたことがなくて、正直手紙もあまり書いたことがなくて。今印象に残っているのは、僕が高校1年生から2年生になる時に転校したのですが、その時にメッセージを集めたアルバムをクラスのみんなからもらって。それは今でも大事に保管しています。

桜田:私は普段ちょっとした感謝を伝える時にメッセージカードを書いたり、友達の誕生日にプレゼントと一緒にお手紙を添えて渡したりとか、普段文字を書いているほうだと思います。やはりお手紙をもらうこともすごく好きなので、日頃からSNSなどのデジタルの文字だけではなくて、自分の思いを込めてその人のために書くということは大事なことだとこの作品を通して感じました。

Q.もし今回のように、やり取りはしているけれど実際に会ったことがない人に「会いましょう」と言われたら会いますか?

神尾:いやー、怖いですよね(笑)。この仕事をしていなかったらあり得ることかなとは思いますが、今の神尾楓珠としての意見では会えないです。

一同:(笑)。

桜田:やはり危険性が高いので、なかなか会うまではいかないですが、この方と恋愛をしたいとか、恋愛感情として気になっているとか、相手のことをもっと知りたいと思うのであれば、会うという選択肢を取るかもしれないです。メッセージのやり取りを何ラリーもしてからではなくて、序盤の方で会いたいなと思います。Q.手紙や交換ノートなど、アナログでのやり取りの魅力はなんだと思いますか?

神尾:字にその人の感情が乗るというか、現れると思うので、その人がどういう気持ちで 書いてくれたんだろうというのが物として残りますし、ちゃんと届くのかというドキドキ感もアナログなものでしか味わえない、今の便利なツールでは味わえないものなので、それはアナログの良さだと思います。

桜田:自分自身手紙を書く機会もあるので、その人に向けて便箋を選んでいる時間や文章を考えている時間は、自分にとって心安らぐ癒しの時間です。相手にどんな言葉を今かけたいか考えるのはすごく尊いものだと思いますし、自分が受け取った時も同じ感情になります。自分に向けてこうやって時間を割いてくれたんだということに、すごく感謝の気持ちが出てきます。
Q.今回お互い共演されて「ここが素敵だった」「役のイメージが広がった」と思う部分について教えてください。

神尾:結構タイトなスケジュールだったのですが、ひよりちゃんはいつ会っても元気な姿でいらっしゃったので、助かりました。スタッフさんとの柔らかい空気の作り方とか、本当に助けてもらいました。

桜田:神尾さんが出している空気感のおかげで、自分がすごくフラットにいられました。余計なことを考えずに自分のことに集中できる環境は、本当にありがたかったです(笑)。自分が主演をさせていただけることが多くなって、変な気の入り方だったり、力の入り方だったりをしてしまうことがあって。神尾さんを見て学ぶことが多かったです。さすがお兄さんだなって(笑)。

神尾:(笑)。Q.撮影中、印象に残っていることについて教えてください。

桜田:私、一つ恥ずかしかった出来事があって。お昼前に「今日のお弁当なんだろう?お腹空いたー」と言って食べ始めた時に「すっごく美味しい!」と言いながら自分のお腹が鳴った時があって(笑)。食べている最中にお腹が鳴るって、どんだけ食いしん坊なんだよって思われていたらどうしようと思って(笑)。恥ずかしかったのですが、神尾さんの今の反応を見ると、忘れてくれていたみたいです。

神尾:忘れていました(笑)。

桜田:よかったです(笑)。

神尾:僕は、喜一役の中川大輔さんが強烈でしたね。すごく印象に残っています。ちょっと発想が飛んでいるんですよ(笑)。

桜田:予想の斜め上を行きますよね。

神尾:天然なのか狙っているのかわからないですが、ご本人も本当に喜一のままなんです。あて書きなのではと思うくらい。この作品はあまりアドリブがなくて、中川さんがアドリブを入れてくるけれど、監督に「もうちょっと抑えて」みたいに言われる、ということが何度かありました。[神尾楓珠]
ヘアメイク:奥山信次(barrel)
スタイリスト:大内美里

[桜田ひより]
ヘアメイク:菅井綾佳(NICOLASHKA)
スタイリスト:前田涼子

Q.SGSは15歳から25歳までの原宿系ファッションが好きな女の子が読者層です。今日の衣装はどんなイメージで選んだのでしょうか?

神尾:僕の衣装は重ね着しているように見えますが、実は一枚なんです。これ一枚でおしゃれです。

桜田:私は誰もが好きであろう、モコモコのニットを着させていただきました(笑)。

Q.映画の中でも、マフラーを巻いたりコートを着ていたり、冬ファッションをされていますよね。

桜田:基本、冬服でした。

Q.作中で丈流がファイトマークを書いていますが、ご自身が紙とペンがあったらついつい書いてしまう文字やマークなどはありますか?

神尾:僕、癖で机や手に書いてしまうんですよ。会話で出てきた言葉や文字を書きたくなります。難しい言葉が出てきたら「あれ?こういう字だっけ?」みたいに無意識に書く癖があります。

桜田:私はトイプードルを飼っているのですが、飼っている犬の似顔絵をよく描きます。もこもこ感もありつつ(笑)、全体的に丸いカットにしていて。うちの子は耳も顔も鼻も全部丸になるようなカットにしているので、全部丸で描けばとりあえずうちの子になります(笑)。Q.丈流も美優もA-ri(asmi)のファンで、待ち合わせ場所として日本武道館が登場します。日本武道館にまつわる思い出や、好きなアーティストのライブにまつわる思い出があれば教えてください。

神尾:日本武道館は行ったことがないのですが、BUMP OF CHICKENさんが好きなので、ライブによく行っています。

Q.どの辺りの席で見るのが好き、などはありますか?

神尾:やはり盛り上がれる席で見たいですね。バンドメンバー4人のことを見たいから、全体が見られる席、全員が見られる位置で見たいです。いつかはやはり間近で見たいなという気持ちはあります。

桜田:私も武道館に行ったことがなくて、好きなアーティストさんのライブにもあまり行ける機会がないので、見に行ってみたいです。生の歌声に興味があるので、いつか行きたいなと思っています。

Q.本作の撮影で、初めて武道館の近くに行ったのですね。

桜田:そうです。

神尾:あの距離で武道館を見たのは初めてでした。知ってはいたのですが、近くで見たらやはりオーラがありました。いろんな人の憧れや思いが感じられて、近くにいるとパワーがありましたね。Q.読者に向けて注目ポイントを教えてください。

神尾:恋愛映画ですが、胸キュンとかそういうものではなく、人との繋がりだったり、距離の縮まり方だったり、人間関係の部分がちゃんと描かれているので、そこに注目してほしいです。15歳から25歳の方はデジタルな世代で、SNSなどが発達している世代ではありますが、やはり手書きの良さ、手書きでのやり取りの良さというものが伝わったらいいなと思います。

桜田:現代パートと過去パートがどういう風に繋がっていくのかが一つの楽しみでもありますし、登場人物が魅力的な方々ばかりなので、誰にどう共感するか、見ている人によってそれぞれ変わってくると思います。いろんな楽しみ方をしていただけたらと思います。私たちは現代パートを演じたのですが、過去パートにもやはり、現代の私たちからしても憧れる瞬間がいくつもあります。今の部分と昔の部分の対比みたいなのも感じていただけたら、より楽しめるのではと思います。

ありがとうございました。

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[プロフィール]

神尾楓珠
1999年1月21日生まれ、東京都出身。
2015年、24時間テレビドラマスペシャル「母さん、俺は大丈夫」(NTV)で俳優デビューし、次々と話題作に出演。バラエティ「サスティな!〜こんなとこにもSDGs〜」(CX)では、MCを務めるなど幅広く活躍している。今作の草野監督とは、映画『彼女が好きなものは』(21)に続き2作目となる。近年の出演作は、映画『恋は光』(22)、『カラダ探し』(22)、ドラマ「いちばん好きな花」(23/CX)、「くるり~誰が私と恋をした?~ 」(24/TBS)など。


桜田ひより
2002年12月19日生まれ、千葉県出身。
幼少期からキャリアを重ね、「明日、ママがいない」(14/NTV)、映画『祈りの幕が下りる時』(18)で注目を集める。2018年から「Seventeen」の専属モデルとして活躍し、2023年3月に卒業。2024年には、第47回日本アカデミー賞「新人俳優賞」受賞した。今作の草野監督とは映画『にがくてあまい』(16)に続き2作目となる。近年の出演作は「silent」(22/CX)、「あの子の子ども」(24/KTV・CX)、映画『交換ウソ日記』(23)、『バジーノイズ』(24)、『ブルーピリオド』(24)など。現在放送中の「相続探偵」(NTV)にも出演中。丈流と美優は、夜はバー、昼はカフェになる「Double」でそれぞれ働いている。
2⼈を繋ぐのは、連絡⽤のバイトノートだけ。
最初は業務連絡だけだったが、次第に趣味や悩みも綴るようになった。
お互い素性を知らないまま、2⼈は⼤きな⽟ねぎの下で(武道館)初めて会う約束をするが―。

⼀⽅、あるラジオ番組では30年前の⽂通相⼿(ペンフレンド)との恋が語られていた。
顔は知らないけど好きな⼈と武道館で初めて会う約束をして…

2組は⼤きな⽟ねぎの下で出会うことができるのか?
令和と平成2つの恋が交錯し、やがて1つの奇跡が待ち受ける―。
本予告
Q.神尾さんが演じた丈流と、桜田さんが演じた美優、…
Q.小説やマンガが原作ではなく、楽曲がもとになって…
Q.作中では丈流と美優がバイトノートを介して距離を…
Q.手紙や交換ノートなど、アナログでのやり取りの魅…
Q.今回お互い共演されて「ここが素敵だった」「役の…
Q.撮影中、印象に残っていることについて教えてくだ…
[神尾楓珠]ヘアメイク:奥山信次(barrel)スタイリス…
Q.丈流も美優もA-ri(asmi)のファンで、待ち合わせ場…
Q.読者に向けて注目ポイントを教えてください。神尾…
丈流と美優は、夜はバー、昼はカフェになる「Double…
映画概要
【映画『⼤きな⽟ねぎの下で』】
2025年2⽉7⽇(⾦)全国公開
出演者:神尾楓珠 桜⽥ひより
⼭本美⽉ / 中川⼤輔 / 伊東蒼 藤原⼤祐 窪塚愛流 瀧七海
伊藤あさひ 休⽇課⻑ 和⽥正⼈ asmi / 飯島直⼦
⻄⽥尚美 原⽥泰造 / 江⼝洋介
監督:草野翔吾
脚本:⾼橋泉
ストーリー原案:中村航
⾳楽:⼤友良英
主題歌:asmi「⼤きな⽟ねぎの下で」(Sony Music Labels Inc.)
製作プロダクション:ダブ
製作委員会:東映 U-NEXT ダブ ニッポン放送
配給:東映

公式サイト:映画『⼤きな⽟ねぎの下で』
公式X:@tamanegi_movie
公式Instagram: @tamanegi_movie
公式TikTok: @tamanegi_movie

©2024 映画「⼤きな⽟ねぎの下で」製作委員会

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